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住まいに関する話や思いなど
住まいに関する話や思いなど
これまでに小冊子などに書いてきたものをまとめました。

リフォームの話 2

勉強会

*床下の調査/宇都宮市F邸
  
― 現地調査は重要 ―
 建て主さんからの現状に対するこれらの不満や要望を念頭に置きながらまず現地調査を行う事からスタートします。リフォームの内容にもよりますが目視により外部や内部の調査は重要な項目です。屋根葺材の状況や棟の波打ちの有無、外壁の汚れやひび割れ等の老朽化の度合い、必要な場合は傾き具合、サッシュ廻りのシールの有無や状況なども調べます。建物内部に入る前に高 低差など敷地周辺の状況を調べる場合もあります。(必要によっては地盤調査を行う場合もあります。事例では耐震改修を伴う全面リフォームの予定であったため、サウンディング試験による地盤 調査も調査会社に依頼して行いました)
室内の同様に目視調査により老朽化の度合等、状況の確認を行います。床や柱などに傾き等のが感じられる場合(建具の建てつけ、動きが悪いなどの場合は建物が傾いている場合もあります)は下げ振りや水準器などで傾き具合の測定も行います。図面により筋違いの種類や位置などがわかっていればいいのですがわからない場合は下地センサーなどを使って筋違い位置の確認なども行います。
要望の中に構造的な心配や耐震診断などが含まれる場合はさらに小屋裏や天井裏、床下なども調査する必要が出てくるので調査する側もそれなりの準備や装備が必要となります。この事例では耐震診断が含まれていました。つなぎに軍手、マスク、帽子、延長コードや投光器などを準備して完全武装で小屋裏の調査を行いました。耐震改修に加えて間仕切りの変更や撤去も予想されたため図面を起こす関係上、現状の梁の掛かり具合の確認等も行った為かなり時間がかかりました。初夏でしたが小屋裏はかなり暑く1時間近くもいると死にそうになります。こんな所で死にたくないので途中休憩を挟み都合2時間くらい小屋裏調査にかかってしまいました。これで終わりならまだいいのですがこのあと床下にもぐって調査があります。小屋裏のように暑くはないのですがほとんどの場合床下は狭いのでもぐり込むだけでも大変。苦労して入って投光器を片手にそこからほふく前進、これまた大変。腐朽部分やシロアリの被害はないかなど床下の状況の確認を行います。図面があれば少し楽ですがなければ基礎の図面までは無いことが多いのでこの段階で基礎の種類や位置なども確認します。
(小屋裏や床下の調査は汗と埃、泥まみれで大変、仕事じゃなければやりたくないのが本音です(^_^;)
泥まみれになった所で本日の現地調査は終了。あとは事務所に戻ってデータの整理や図面化を行いリフォーム、耐震診断及び改修の資料とします。
 

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